温浴施設の衛生管理に重要なのは、薬品や機器といったハード面だけの見直しに留まらず、経営者やスタッフが正しい知識を持ち、簡単に日々の運用ができる仕組みをつくることであると私たちは考えます。
東京技営は一級建築士事務所ならではのノウハウで、メンテナンス性が高く必要最小限で済む設備投資を提案いたします。また、機器や薬品に必要以上に頼らないよう、わかりやすい管理マニュアルを作成し、人材育成や経営面も含めたソフト面からコンサルティングなどを行っております。
私たちは設計や施工を行ってきた企業ですから、もともと温浴施設のことを熟知した“医者”のような立場であると自負しています。これまでは新規施設の立ち上げに関わる仕事がほとんどでしたが、温浴業界の危機とも言えるここ数年の状況から、既存施設へのコンサルティングが必要なのではないかと考えております。
 
 
【ろ過装置見直しと洗浄薬剤変更でレジオネラの発生を防ぎ、コストダウン】
 ある人工温泉施設では、好気性バクテリアによるろ過循環システムを使用していた為、レジオネラの発生が日常化していたという。そこでこの施設は、様々な洗浄方法を検討したが、どれも効果が薄いうえ業者からかなり高額の見積もりを提示され躊躇していた。相談を受けた同社が、その施設に最適な非塩素系薬剤による週1回の循環系統の洗浄方法を提案。同時にろ過機自体も新しい機器に取り替える」といった提案をしたところ、見事にレジオネラの検出がなくなったという。コストについても、それまで月7〜8万円ほどかかっていた薬品代などがほぼ半分の3〜4万円に削減でき、塩素薬剤を使うことによる循環系統の老朽化や破損の進みも抑えられたため、ランニングコストは大幅な削減が見込める。
【湯量調整システムと循環システムの見直しで下水量を節約し、衛生管理と両立】
 ある施設に対し管理のポイントとして湯量の削減を提案。入浴客が満足できるだけの量を確保しながら、不必要と思われる湯量を調節するシステムを約1千万円かけて導入し、スタッフを再教育し“目”による湯量調整を実施。結果年間約300万円もの下水料を節約することに成功。また、同時に循環システムを見直し、メンテナンス性の高いシステムを導入したため、お湯が目に見えてクリアになった。